戻る

学会誌JSPEN Vol.3 No.2


原著

抗てんかん薬および栄養法が重症心身障害児(者)の血中カルニチン濃度に及ぼす影響


著者名

佐藤直行1),荒川基記2),日髙慎二2),舩津久美1)

所属

東京都立東部療育センター 薬剤検査科1),日本大学 薬学部 医薬品評価科学研究室2)

キーワード

重症心身障害児(者),カルニチン,抗てんかん薬

詳細
要旨
【目的】抗てんかん薬および栄養法が,重症心身障害児(者)の血中カルニチン濃度に及ぼす影響について検討した.【対象と方法】外来および施設入所中の重症心身障害児(者)129名の血中カルニチン濃度を測定し,摂取する栄養の内容,バルプロ酸ナトリウム(以下,VPAと略)およびフェノバルビタール(以下,PBと略)投与との関係を投与されていれば(+)されていなければ(−)とし,8群に分け検討した.【結果】経口摂取における遊離カルニチン濃度は,VPA(-)PB(-)群 48.0µmol/L であったのに対し,VPA(+)PB(+)群29.5µmol/L と有意に低下した.経管栄養では遊離カルニチン濃度は,VPA(-)PB(-)群でも 30.5µmol/Lと有意に低下し,VPA や PB 投与でさらに顕著となった.【結語】重症心身障害児(者)では,VPA,PBの投与により血中カルニチン濃度は低下し,カルニチン非添加経腸栄養剤の使用により,相乗的に血中濃度は低下し,カルニチン欠乏症のリスクが高い.

▶論文ダウンロード◀
※論文ダウンロードには、会員IDとパスワードが必要です。