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学会誌JSPEN Vol.4 No.1


症例報告

混合型食道裂孔ヘルニアに併発した幽門狭窄胃がんによる通過障害と栄養障害に対してW-EDチューブによる術前経腸栄養が有用であった超高齢者の 1 例


著者名

三松謙司1)2), 吹野信忠1), 上瀧悠介1), 斎野容子2), 伊藤祐介2)

所属

独立行政法人地域医療機能推進機構横浜中央病院 外科 1), 同 NST2)

キーワード

W-ED チューブ,食道裂孔ヘルニア,幽門狭窄胃がん

詳細
要旨
症例は94歳女性.食欲不振と嘔吐を主訴に受診し,誤嚥性肺炎の診断で入院した.上部消化管内視鏡検査で,混合型食道裂孔ヘルニアと幽門狭窄胃がんの診断となった.幽門狭窄による通過障害とCONUTスコア7 点と中等度栄養障害を認めたため,胃内減圧と経腸栄養を目的としてW-EDチューブを挿入した.W-EDチューブによる栄養管理によりCONUTスコアは5点に改善した.患者,家族と医療者でShared decision making を行い,患者の希望により手術の方針となった.開腹所見で腹膜播種を認めたが,緩和手術として胃全摘術と経空腸栄養カテーテル挿入術を施行した.術後経腸栄養を併用し,経口摂取も可能となったが,術後40日目に永眠した.W-EDチューブは,超高齢者の混合型食道裂孔ヘルニアに併発した幽門狭窄胃がんに対して,胃内減圧と経腸栄養が同時に施行できる有用なデバイスであった.

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