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学会誌JSPEN Vol.1 No.3


症例報告

上咽頭がん治療後の晩期嚥下障害による栄養障害に対して胃瘻を用いた栄養管理が有用であった1 例


著者名

三松謙司1)2),吹野信忠1),西山耕一郎3),福田奈保子2),橋本万里絵2),鈴木沙央里2),阪口美穂2),絹川雅夫2),佐竹陽仁2),斎野容子2)

所属

独立行政法人地域医療推進機構 横浜中央病院 外科1),同 NST2),西山耳鼻咽喉科医院3)

キーワード

上咽頭がん,晩期嚥下障害,胃瘻栄養

詳細
要旨
要旨:上咽頭がんの晩期嚥下障害は稀だが,栄養障害とQuality of Life(以下,QOL と略)低下の要因となる.今回,胃瘻栄養により栄養状態とQOL が改善した症例を経験した.症例は73 歳男性.40 歳時に上咽頭がんに対して化学放射線療法が施行されたが,再発したため救済手術,化学療法,放射線療法が施行された.当院受診1 年前から嚥下障害が悪化し,誤嚥性肺炎を繰り返していた.ミキサー食を1 日1 回8 時間以上かけて摂取していたが,栄養障害が進行した.このため,経皮内視鏡的胃瘻造設術を施行し胃瘻栄養を行った.流動食などの経口摂取と併用して,半固形状流動食1,200kcal/ 日を胃瘻から投与した.退院8 カ月後には,体重と血清アルブミン値は増加し,栄養障害は改善した.また,食事時間が短縮したためにQOL は向上し,誤嚥性肺炎の再発もなくなった.上咽頭がん治療後の晩期嚥下障害による栄養障害に対して胃瘻栄養が有用であった.

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