戻る

学会誌JSPEN Vol.1 No.3


施設近況報告

栄養管理のためのCV ポート造設の現況―特にPEG の代用としての功罪について―


著者名

川瀨義久1)6),小山 恵2)6),中村直人3)6),宮島紀彦3)6), 伊藤聡一郎3)6),加藤郁子4)6),山田三枝4)6),櫛田智仁5)6)

所属

公立陶生病院 外科1),同 看護局2),同 薬剤部3),同 栄養管理部4),同 臨床検査部5),同 NST6)

キーワード

皮下埋没型中心静脈ポート,経皮内視鏡的胃瘻造設術,アドバンスケアプランニング

詳細
要旨
要旨:何らかの疾患を持つ経口摂取不良の高齢者の栄養管理に対し,経皮内視鏡的胃瘻造設術(percutaneous endoscopic gastrostomy;以下,PEG と略)や皮下埋没型中心静脈ポート(totally implantable central venous access device;以下,CV ポートと略)などが選択されている.当院で2008 年度から2015 年度までに行われたCV ポート造設術は全818 例あり,そのうち栄養ルート目的が416 例であった.CV ポートは年々増加する一方,PEG は減少していた.栄養ルートのためのCV ポート造設416 例のうち,緩和ケア症例を除く74 例が栄養管理目的であり,年々増加傾向を示した.これを栄養ルートの適否について検討したところ,74 例のうち59 例(78%)はPEG 適応ありもしくは余地ありと判断された.PEG 適応であるにもかかわらずCVポートが選択された理由はPEG 拒否16 例(27%)が最も多かった.これらの背景には,PEG の診療報酬改定,転院先や在宅医療の事情,そして患者・家族の希望などが垣間見える.CV ポートの適切な医療提供のためには指針の整備や保険医療の見直し,さらにはアドバンスケアプランニング(ACP)などの社会的なコンセンサスが求められる.

▶論文ダウンロード◀
※論文ダウンロードには、会員IDとパスワードが必要です。